お化けやしきは「学び」になり得るか?―プロジェクト活動の評価を考える―<前編>

先日ご紹介した子どもたちが企画の「お化けやしき」。もちろんこれ、ただ楽しいからという理由でやっているわけではありません。今回の記事では、子どもの「学び」を支えるためにお化けやしきの裏で大人たちがどのようなことを考えているのか、その舞台裏をちらりとご紹介いたします。

 

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「学力」って、なんだと思いますか?

学習支援はそもそも子どもの学力を伸ばすためにあるものですよね。でもこの「学力」という言葉、そう簡単に片付けてよいものではないと考えています。

学力と聞いてぱっと思い浮かぶのは、読み書き計算や習ったことの暗記といった基礎的な学力ではないでしょうか。しかし先行き不透明な現代の私たちの社会においては、そのような知識や力を得ることと同時に、それらを「どう使うか」というより高いレベルの資質・能力までもが必要とされるようになってきています。

これは目下議論中の次期学習指導要領の中でも扱われている話ですが、読んでも抽象的でなんだかピンときません。これは決して内容がいけないと言っている訳ではなく、いざ現場に持ち込もうとした時にフワッとしすぎて結局何をすればいいのかがそのままでは分からない、ということです。「資質・能力って何なんだ!」ということについては、子どもの前に立つ大人一人ひとりが考えないといけないみたいですね。

 

「デザイン(design)する力」を育みたい

そんな中Crècheでは、大事にしたい学力を議論した結果「デザイン(design)する力」というものを掲げました(詳しくはこちらを参照)。デザインというのは、語源にまでさかのぼれば「de(分離)+sign(しるし)=考えを頭から分離して紙の上にしるしを付けて形にする」となりますが(ややこしいですね)、それは要するに「思い描いたものを形にする営み」のことだと言えます。

例えば皆さんがまだ小学生の頃、鬼ごっこで遊んだことがあると思います。その時、友達同士で話し合って自分たちだけのルールを作っていった経験はありませんか?何気ないことかもしれませんが、これこそが「デザインする力」そのものだと思います。つまり、現状をもっと面白くするために話し合いを通して理想を思い描き、それをルールとして形にまとめ、実際に行動に移し、また話し合って改良へと向かう。こう見てみると、鬼ごっこ遊びをデザインしていく中に、これほど多くの学びが含まれていることに気付かされます。

このような、思い描いたものを形に表し、他者からの意見をもとに試行錯誤を重ねていくという力は、子どもたちが将来「成功する」ために必要というわけではなく、今後彼らが暮らしていく社会において、普通に就労し普通に生きていくうえで不可欠になるものではないでしょうか。
そんな訳で、今回のお化けやしきはそのような力を育むことを狙いとして実施していた、というわけです。

 

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